身体に不調を訴える方に共通点があることをご存知ですか?
それは足と顎の異常です。立ったときに重心は頭のてっぺん~顎関節~肩峰~股関節の大転子~膝蓋骨の後面~くるぶしを通ります。この重心線の入り口である顎と、出口である足がとても重要なのです。
例えば腰が痛いとき、一般的には腰を揉む事や骨盤の矯正治療をすることで痛みを緩和させます。しかしその後にまた同じような痛みが・・・というような経験はありませんか?
一つ目…足
その一つ目の理由は腰を下から支える足がケアできていないからです。腰が痛いと体幹(腹筋と背筋)を鍛えろと言われますが、もっと重要なのは足を強く柔らかくすることなのです。重心線をくるぶしに持っていくようにするだけで、身体は劇的に変わります。
それと足にはアーチ構造というものがあり、そのバランスを良くするだけで立った時にちょっと身体が浮いたような感覚になります。この足のアーチ構造は動物では象などの巨大生物に存在します。身体を支えるため非常に重要な構造といえるのです。当院では重心線がくるぶしを通ること、そして足のアーチ構造を回復させる事により身体のバランスを回復させます。
二つ目…顎
二つ目の理由は、顎関節の歪みによる抗重力作用の変化によるものです。地球上にある物体は常に均等に重力の影響を受けています。それがどの程度、身体にかかるかは姿勢によって変化します。顎を引いて背中がまっすぐとなった良い姿勢だと重力は顎を抜け、そのままくるぶしまで一直線に重心線が通ります。しかし顎が上がり背中が丸くなった悪い姿勢だと重力は肩や背中、腰の負担となるのです。
つまり顎というのは重力を上手に支える優れた機能を持ち、姿勢に関して非常に重要な存在と言えるのです。例えば、右か左の奥歯の噛み合わせが悪い際にはそちらの足が外旋(がに股)になっていることが非常に多いです。それに加え股関節が内旋(うち股)になっていると膝関節で捻じれが起こり、痛みや半月版損傷の原因になる事があります。
このような捻じれは言うまでもなく、身体全体に悪影響を及ぼします。要するに噛み合わせが荷重関節(膝や腰などの常に体重のかかる関節)に関係があるということです。当院ではそのようなことを念頭に置き来院の際に毎回チェックし、身体の負担を根本から和らげるよう努めます。